New Energy
カナデビア、世界最大級のeメタン製造所建設へ オマーン企業と契約
Morning lark
2025. 6. 25. 07:29
カナデビアは23日、オマーンのエネルギー企業であるオマーンLNGと、現地での合成メタン(eメタン)の製造プラント建設に向けた初期検証の契約を締結したと発表した。年間の製造能力は日本の一般家庭約40万世帯分の消費量にあたる11万トンを想定し、2030年代前半の着工をめざす。実現すれば世界最大級のeメタン製造拠点となる。
カナデビアは、前段階となる実証プラント(年産7400トン)についても、基本設計やコスト評価を行う契約を締結したと発表。2026年に着工、2029年の稼働開始を目指す。オマーンにおけるeメタン製造設備としては初の事例となる。
建設するプラントでは海水を淡水化し、その水を電気分解して水素を生成する。必要な電力はオマーン国内の太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーで賄う。こうして得られた「グリーン水素」と、回収した二酸化炭素(CO2)を反応させ、メタンを合成する。合成したメタンは液化して日本を含む海外へ輸出する計画だ。
カナデビアは、淡水化装置、水電解装置、メタネーション装置をグループ内で一括供給できる。設計の最適化や工期短縮、コスト削減を実現できる点がオマーンLNGに評価された。
オマーンは国家グリーン水素戦略を掲げ、再生可能エネルギーによる脱炭素型経済の構築を急ぐ。カナデビアはオマーンLNGと2024年3月に「メタネーションの事業化に向けた協力覚書」を締結しており、今回の取り組みはそれを具体化するものだ。
日本経済新聞 印刷画面
カナデビアは中東で海水淡水化プラントを手掛けた実績がある カナデビアは23日、オマーンのエネルギー企業であるオマーンLNGと、現地での合成メタン(eメタン)の製造プラント建設に向け
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