高効率な水電解技術「SOEC」、量産規模の早期拡大が普及のカギに
New Energy / 2023. 11. 20. 08:23
デンソーは広瀬製作所でSOECの実証を2023年7月に開始した(出所:デンソー)
SOEC(固体酸化物形電解セル、Solid Oxide Electrolysis Cell)は、水を電気分解(水電解)して水素を得る技術の1つである。再生可能エネルギー由来の電力を使えば、二酸化炭素(CO2)フリーの「グリーン水素」が得られる。いくつかある水電解技術の中で、エネルギー効率、すなわち投入した電力量に対して得られる水素のエネルギーの比が最も高い。
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SOECは、水素などから電気をつくるSOFC(固体酸化物形燃料電池、Solid Oxide Fuel Cell)の反応を逆にたどる技術ともいえる。実際、SOFC製品の開発に長年取り組んできた大阪ガス、三菱重工業や東芝エネルギーシステムズ、デンソー、日立ハイテクなどの国内企業の多くがSOEC装置の開発も手掛けている。ところが、国内では再生可能エネルギーが高コストでしかも水素の市場規模が小さいためか、装置の量産規模や導入規模(計画含む)ではドイツやデンマークの企業が先行する。
SOECの特徴は、高価な貴金属触媒に頼る代わりに、水蒸気をセ氏700~800度の高温状態にして水電解を促進する点。このため、熱を効率的に活用しているかどうか、または外部の熱を利用できるかどうかでエネルギー効率が左右される。大きな廃熱を伴う製造工場内にSOEC装置を併設し、その熱を利用できれば、エネルギー効率を大きく高められる。このため、水素で鉄を還元したい鉄鋼メーカーにはうってつけの技術といえ、ドイツなどでは既に採用例もある。大阪ガスは、SOECで生産した水素とCO2でメタンを合成する過程で得られる廃熱をSOECに利用するシステム「SOECメタネーション」を開発している。
大阪ガスはSOECメタネーションのパイロットスケール試験を計画している(出所:大阪ガス)
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