川崎港に浮かぶプラごみ、高温分解する「ケミカルリサイクル」で水素やアンモニアに再資源化
川崎港周辺で回収した海洋プラスチックごみの再資源化を進めようと、川崎市と素材大手「レゾナック・ホールディングス」(東京都港区)は今年度、集めたプラスチックごみをガス化し、水素や二酸化炭素、アンモニアにリサイクルする実証実験を行っている。市が臨海部の事業所などと連携し、循環型社会の実現を目指す取り組みの一環。市と同社は5月30日、実証実験の様子を報道陣に公開した。(松岡妙佳)

川崎港では市から委託を受けた公益社団法人「川崎清港会」の海面清掃船が平日は毎日、港近くの約3300ヘクタールの水面を巡回し、ペットボトルやポリ袋、バケツなどのごみを引き揚げ、分別している。回収の担当者は「不法投棄とみられるものも少なくない」と嘆く。
実証実験でリサイクルされるのは同法人が回収した海洋プラスチックごみで、臨海部にあるレゾナック川崎事業所に運ぶ。そこで、高温のガス化炉の中で分子レベルにまで分解する「ケミカルリサイクル」を行う。全国的にもまだ珍しいリサイクル方法で、「異なる種類のプラスチックが混ざっていてもリサイクルできるのが強みです」と、同社の伊東浩史・プラスチックケミカルリサイクル推進室長は胸を張る。
この日は、事前に用意していた海洋プラスチックごみ20キロを破砕成形機にかけ、ガス化炉に投入した。同事業所では首都圏の家庭などから出るプラスチックごみ1日195トンをリサイクルし、30トンの水素、490トンの二酸化炭素を取り出し、水素と空気中の窒素を合成して175トンのアンモニアを作っているという。
アンモニアはナイロンやアクリルといった繊維や医薬品の原料、二酸化炭素は、炭酸飲料の炭酸やドライアイスなどに使用される。水素の一部は、地下のパイプラインを通じて約5キロ離れた「川崎キングスカイフロント 東急REIホテル」に供給され、燃料電池による発電で、ホテル内の電気の一部を賄う。
今年度の実証実験では年度内に計4回、計80キロの海洋プラスチックごみ再資源化を行う予定で、技術的な検証や、事業拡大への課題などを探る。市環境局の山田俊彦・廃棄物政策担当課長は「レゾナックとともに海洋プラスチックをどこまで再資源化できるか確かめたい」と意気込んでいる。https://news.yahoo.co.jp/articles/44a95e0b3c7a5e36645b89e19e733c369e1a721d
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