TOPPANが新事業に水素、19年間極秘で進めた電極開発
New Energy / 2024. 7. 17. 07:30
TOPPANホールディングスが次の事業の柱に見据えるのが、水素だ。創業以来培ってきた印刷技術を、水電解装置や燃料電池向けの電極製造に生かす。およそ19年かけて開発した電極製造技術「ダイレクトコーティング」は、既存の転写方式と比べて触媒層と電解質膜の密着性が高く、優れた出力特性と耐久性を示すという。
この方式で製造した触媒層付き電解質膜(Catalyst Coated Membrane、CCM)、及び膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly、MEA)の販売を2023年8月に開始し、水素市場への参入を果たした。開発を率いた谷脇和磨氏にこれまでの経緯や今後の展開を聞いた。
およそ20年前の2004年に検討が始まったと聞いている。深刻化する地球温暖化を抑えるべく当社のコア技術を生かして何か貢献できないかと考え、TOPPANが着目したのが水素エネルギーだった。はじめは、研究テーマに暗中模索する時期が長らく続いたそうだ。
2012年に私がプロジェクトに加わり、水素社会の実現に向けて改めて方向性を議論した。その結果、将来は燃料電池車(FCV)が普及すると予想して、FCV向けのMEA加工の開発に舵(かじ)を切った。
TOPPANが新事業に水素、19年間極秘で進めた電極開発 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)
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