家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」の新モデル「大容量貯湯モデル」を開発
2022年11月25日
家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」の新モデル「大容量貯湯モデル」を開発
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社(以下、パナソニック)は、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム※1」の新たなラインアップとして、株式会社コロナ(以下、コロナ)と共同で「大容量貯湯モデル」を開発し※2、2023年1月より受注開始、4月より出荷開始します。
昨今、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが加速し、世界で初めて燃料電池による家庭用コージェネレーションを実現した「エネファーム」は、低炭素化を推進する手段としてさらに注目を集めています。
当社製「エネファーム」バックアップ熱源機一体型モデル(以下、従来モデル)では、発電と給湯を合わせた総合効率97%(LHV)※3を実現し、タンクに貯蔵しているお湯が足りない場合には、内蔵しているバックアップ用熱源機の燃焼により給湯を行います。
今回、家庭の熱需要をコージェネレーションによって賄う割合を高めることで、省エネと低炭素化に貢献するため、 貯湯ユニットのタンク容量が370リットルの大容量貯湯タンクを採用した「大容量貯湯モデル」をコロナと開発しました。これにより、バックアップ用の熱源機を非搭載としながら、家庭における給湯需要(5人家族程度まで)を満たすことができます。また、発電時に発生する熱を蓄える容量も増え、発電量は従来モデル比で約21%増加します※4。
また近年、自然災害による被害甚大化と新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、災害時の「在宅避難」の必要性が高まっており、「エネファーム」はレジリエンス機器としても注目されています。
今回の大容量貯湯モデルではレジリエンス機能がさらに高まっています。停電時発電は従来モデルと同じ最大500 W・8日間連続発電※5となりますが、ガス供給停止時の給湯性能は、1時間あたり約100リットル以上※6で従来モデルより早くお湯をつくれます。断水時に取り出せる水の量は370リットルとなり、災害時でも4人家族で最低限必要な生活用水を5日分程確保することができます※7。
パナソニックは、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」の普及拡大を通じて、徹底したエネルギー消費量の削減を推進し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
<特長>
1. 給湯ふろ機能に特化した370リットルの大容量タンクを搭載
2. 学習予測機能で運転を制御してお湯を確保
3. レジリエンス機能がさらにアップ
※1:エネファームは、東京ガス株式会社、大阪ガス株式会社、ENEOS株式会社の登録商標です。
※2:開発にあたっては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られた成果を一部活用しています。
※3:都市ガス機の場合。LHV=燃料ガスを完全に燃焼させた時に生成する水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた発熱量。
※4:戸建(延床面積120 m2)、4人家族を想定した、従来モデル(2021年度機)との比較による当社試算。(試算条件は末尾◎に記載)
※5:停電時の発電には、都市ガスと水道が供給状態にあり、リモコンで「停電発電入」になっていることが必要です。
※6:中間期〔水温15度〕で40℃出湯換算の値〔当社試算〕
※7:「水道の耐震化計画等策定指針 平成27年6月 厚生労働省健康局水道課」応急給水の目標設定例から生活用水を試算
【お問い合わせ先】
エレクトリックワークス社 スマートエネルギーシステム事業部
電話:06-6908-1131(代表 受付 9:00~17:30)
エネファーム ホームページURL:https://panasonic.biz/appliance/FC/
【特長】
1)給湯ふろ機能に特化した370リットルの大容量タンクを搭載
370リットルの大容量タンクを搭載することで、発電時に発生する熱をより多くタンクにためることができ、バックアップ用の熱源機の搭載を不要にしました。
本モデルは、床暖房などの温水端末の無いご家庭に対応した、給湯ふろ専用モデルとなり、タンクの大容量化によって、温水端末の無いご家庭における発電量は、従来モデルより約21%増加しました。
ガス工事面においては貯湯ユニット側のガス工事は不要となります※8。
2)学習予測機能で運転を制御してお湯を確保
通常時は、従来モデルと同様に、実際に使ったお湯の量を学習して運転計画を作成し、発電時に発生する熱で必要なお湯をつくりタンクにためます。発電の熱だけで不足するときは、発電した電気によるヒーターも活用してお湯をつくります。また、タンクのお湯が残り少なくなった場合は、商用電力による貯湯ユニット内の専用ヒーターを稼働させ、通常時より早くお湯をつくりタンクにためます。学習予測機能に基づく発電の熱とヒーターとの組み合わせで、バックアップ熱源機非搭載ながら、5人家族程度までの給湯需要に対応します。

3)レジリエンス機能がさらにアップ
- 停電時:停電時発電能力は、従来モデルと同じ最大500 W・8日間連続発電です。
また、従来モデルと同様にLPWA通信機能を搭載しており、気象予測データを活用した「停電そなえ発電※9」をご使用いただけます。 - ガス供給停止時:従来モデルより、ガス供給遮断時はヒーターを作動させてタンクにお湯をため、給湯を行うことができます。本モデルは貯湯ユニット内の専用ヒーターを活用することで、1時間あたり100リットル以上のお湯をつくることができます。従来モデルは1時間あたり約17リットル※6でしたので、大幅に早くなります。
- 断水時:断水時に、最大370リットル※10のお湯(水)を取出して生活用水として使うことができます。
(飲用は避けてください)
※8:貯湯ユニットのヒーター用に、200 Vの電気工事が必要になります。なお、燃料電池ユニットにはガス工事が必要です。
※9:停電そなえ発電は停電時の発電を保証するものではありません。
※10:水抜き栓から取り出した場合は、最大約370リットルとなります。非常用取水栓から取り出しの場合は、約260リットルとなります。
【仕様概要】
都市ガス13A | LPガス |
定格700 W (200 W~700 W) |
定格700 W (300 W~700 W) |
定格998 W (247 W~998 W) |
定格1041 W (408 W~1041 W) |
LHV 40.0% HHV 36.1%※11 |
LHV 39.0% HHV 35.9% |
LHV 57.0% HHV 51.5% |
LHV 61.0% HHV 56.2% |
LHV 97.0% HHV 87.6% |
LHV 100.0% HHV 92.1% |
370 L | |
給湯・風呂湯はり | |
最大AC500 W※12 | |
高さ1650 mm × 幅400※13 mm × 奥行350 mm | |
高さ1860 mm × 幅630 mm × 奥行730 mm | |
乾燥時59 kg / 運転時64 kg | |
乾燥時62 kg / 運転時432 kg | |
販売先により異なります。ガス販売会社・販売店にお問合せください。 |
※11:HHV:燃焼ガスを完全に燃焼させた時に生成する水蒸気の凝縮潜熱を含めた発熱量。
※12:停電時DC出力ユニット接続時:最大DC650 W
※13:アンテナ部分は含みません。
◎試算条件(本モデル・従来モデルとも暖房はエアコンを使用)
・年間負荷 給湯16.2 GJ、風呂保温1.3 GJ、冷房8.7 GJ、エアコン暖房15.6 GJ、調理2.2 GJ、照明他16.1 GJ
(本モデルの風呂保温は「高温さし湯」を使用、従来モデルの風呂保温は「追いだき」を使用)
・電力負荷 6,715 kWh/年
本リリースの製品は開発中のものであり、仕様は予告なく変更される場合があります。
記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
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