各地で検出相次ぐ有機フッ素化合物 有害性の研究開始へ 環境省

環境省は、国内各地の水源などで検出が相次いでいる有機フッ素化合物（PFAS）について、生物に対する有害性を調べる事業を2024年度に開始する。科学的知見を蓄積し、水質管理の暫定目標値の検討に役立てる方針で、24年度の概算要求に関連予算4億7000万円を盛り込んだ。 　PFASは約1万種あるとされ、日本ではこのうち発がん性が指摘されるPFOSとPFOAについて、水道水や環境中の水の暫定目標値を1リットル当たり合計50ナノグラムと設定している。世界保健機関（WHO）や米国などで基準改定の議論が進んでおり、日本でも見直しの是非が検討されている。 　新たな事業では動物実験などを通じて、発がん性だけでなく、神経や生殖機能、免疫への影響なども詳細に調べる。また、河川や地下水のモニタリングも拡充する。21年度は主に自治体が主体となり、31都道府県の1133地点でPFOSとPFOAの濃度を測定したが、他のPFASについても各都道府県の1地点以上で濃度を測定することを目指す。 　同省の概算要求の総額は、23年度当初予算比19％増の7875億円。トラック、タクシーを対象にした電気自動車（EV）や燃料電池車（FCV）などの導入補助金をバスと充電設備にも広げ、23年度の2・5倍の341億円を計上した。また、脱炭素社会を目指す国民運動「デコ活」の普及・啓発事業に52億円を盛り込んだ。【岡田英】

 

各地で検出相次ぐ有機フッ素化合物　有害性の研究開始へ　環境省（毎日新聞） - Yahoo!ニュース

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