年間1万トンの供給網 苫小牧でグリーン水素製造 出光・エネオス・北電
出光興産(東京)、ENEOS=エネオス=(同)、北海道電力(札幌市)の3社は20日、苫小牧市で国内最大規模となるグリーン水素サプライチェーン(供給網)の構築に向けた検討を始めると発表した。2030年ごろまでに年間1万トン以上の水素を製造する水電解プラントを新設し、出光興産北海道製油所(市真砂町)をはじめ、地域の工場などにパイプラインで供給。地産地消型の水素一大拠点を苫小牧で形成し、脱炭素社会実現などをけん引する構えだ。 道内の洋上風力を活用 3社は同日付で検討を行うことで合意し、覚書を締結。オンライン会見で概要などを説明した。 発表によると、再生可能エネルギーとして、道内の洋上風力を活用。水を電気分解するグリーン水素を苫小牧市内で製造し、苫小牧西港周辺で供給する方針。製造工程で二酸化炭素(CO2)を排出しないため、カーボンニュートラル(CN、温室効果ガスの排出ゼロ)達成に貢献できる。水素は道製油所で合成燃料製造などに用いるほか、地域の工場にも供給する考え。発電や熱利用としての需要を見込んでいる。 国内最大プラント建設へ 北電は昨年5月から市弁天で、水電解による水素製造を始めているが装置は1000キロワット級。今回新設するプラントは10万キロワット以上で、3社によると国内では最大という。プラント建設地は今後決めるが、苫小牧西港・臨海部のうち市真砂町は道製油所、北電苫小牧発電所が並んでおり、このエリアが有力とみられる。 費用負担をはじめ事業概要の詳細も今後詰めるが、経済産業省が既存燃料との価格差を補う値差支援事業の応募を考えている。3社の役割分担は、エネオスが事業性の評価やプラント設計、供給先との交渉など、北電は再エネの調達、プラント設備の建設や運用、保守など、出光は水素で合成燃料を造るほか、地元企業として市内での理解醸成を進める方針だ。 北電、エネオスの両社は2022年度から、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業で、苫小牧市やその周辺を想定し、グリーン水素サプライチェーン構築調査を展開。周辺需要ポテンシャルを年間7万トンとみている。 3社協業で大きな挑戦 オンライン会見で、エネオスの大立目悟水素事業推進部副部長は「苫小牧は道内有数のものづくり拠点。コンビナートで水素利用が見込まれる」と苫小牧で検討する理由について説明。石油元売り同士が協業する異例の取り組みだが「われわれの技術や知見、ノウハウを持ち寄ることで大きなシナジーを生み出せる」と利点を強調し、「CNで国産グリーン水素生産が大きな課題。北海道での事業は基幹となる」と訴えた。 出光興産北海道製油所の鳳城延佳副所長も「CNは1社では難しい面もある」と指摘し「大きな枠組みを得たことで、国内最大規模で展開できる。大きな挑戦」と展望。北電総合エネルギー事業部の富田隆之水素事業推進GLは「北海道の再エネポテンシャルは日本一。再エネを水素に転換し、さまざまな分野、用途で活用してもらう」とサプライチェーン構築に意欲を見せた。 国内最大となる水素の地産地消拠点の構想に対し、鈴木直道知事はコメントを出して「本道が推し進める水素などの利活用や、『ゼロカーボン北海道』の実現にもつながる重要な一歩」と歓迎した上、「国が進める水素・アンモニア拠点に選定されるよう、苫小牧市や関連企業などと連携して取り組む」とした。岩倉博文市長もコメントで「次世代エネルギー拠点の形成に寄与する」と期待した。
年間1万トンの供給網 苫小牧でグリーン水素製造 出光・エネオス・北電(苫小牧民報) - Yahoo!ニュース
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出光興産(東京)、ENEOS=エネオス=(同)、北海道電力(札幌市)の3社は20日、苫小牧市で国内最大規模となるグリーン水素サプライチェーン(供給網)の構築に向けた検討
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