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米国の非営利・独立研究機関、SwRIは大型トラック用に「水素燃焼エンジン」の実用化を目指すコンソーシアムの第2フェーズを立ち上げたことを発表した。エンジンメーカーなどがメンバーとなっているコンソーシアムは昨年、デモンストレーション車両として水素エンジンの大型トラックを完成させていた。

第2フェーズでは車両全体のパフォーマンスと効率をさらに向上し、水素エンジンが代替駆動技術を補完する実用的なソリューションとなることを目指している。 文/トラックマガジン「フルロード」編集部 写真/Courtesy of SwRI

SwRIの「水素エンジンコンソーシアム」は第2フェーズに

 内燃エンジンの研究で長い歴史を持つ米国の非営利研究機関、サウスウェスト・リサーチ・インスティテュート(SwRI)は2025年3月25日、水素を燃料とする内燃エンジン(水素エンジン)のコンソーシアム「H2-ICE」の第2フェーズとなる「H2-ICE2」を立ち上げたと発表した。  SwRIのH2-ICEコンソーシアムは昨年、18カ月の開発期間(目標)を経て水素エンジンを搭載する大型トラック(北米の重量車区分で最も重い「クラス8」)を完成させている。このデモンストレーション車両はディーゼル車と比較して、性能を犠牲にすることなくCO2(二酸化炭素)及びNOx(窒素酸化物)の排出を大幅に低減した。  その成功を継承するH2-ICE2では、車両全体でのパフォーマンスと効率をさらに向上することを目指すという。  なおコンソーシアムのメンバーは、SwRIのほかカミンズ、ボッシュ、アリソン、イートン、キャタピラー、HD現代・インフラコア、エクソンモービル、シェルなど輸送業界のリーダーが集まっており、革新的な水素エンジン技術により持続可能なモビリティを前進させることを目指している。  コンソーシアムでは引き続き水素内燃機関を「他のゼロ排出車両技術を補完するもの」と位置づけ、バッテリーEVや燃料電池EVなど他の駆動技術を排除するのではく、それを補う技術としての可能性を証明する。  こうすることでエンジンメーカーやトラックメーカー、部品のサプライヤー、燃料・消耗品のプロバイダーに、「現実的な」脱炭素のロードマップを示す狙いがあり、SwRIのバイスプレジデントでパワートレーン開発部門を率いるダニエル・スチュワート氏は次のように話している。  「私たちは、内燃エンジンの開発では100年以上の歴史を持っていますが、トラックの製造において水素を燃料とする内燃機関はとりわけ魅力的なソリューションとなると考えています。世界中に存在しているメーカーの既存の製造ラインやコンポーネントの供給網をそのまま活用できるからです。水素エンジンは今すぐに実現可能な、実用的なゼロ排出ソリューションなのです」。

パフォーマンスを犠牲にしない脱炭素ソリューションを訴求

 SwRIの水素エンジントラックは2024年に全米を巡航し、温室効果ガスを排出しない大型トラックにパフォーマンスを犠牲にすることなく実現可能な、もう一つの選択肢があることを長距離輸送業界に伝えた。  H2-ICE2では、今後2年間をかけてデモンストレーション車両を改良し、試験方法やシステムの強化を通じて全体としてのパフォーマンスと効率を改善する。  SwRIのパワートレーン開発部門のマネージャー、ライアン・ウィリアムズ氏によると、第1フェーズでは「水素を燃料とするエンジンの開発と、それによって可能になること」を示すのが目的だったが、第2フェーズではただのデモンストレーションではなく、実際のニーズに合った機能的で実用的な車両を目指すという。  コンソーシアムは2026年12月までの間、様々な現実世界の条件下で車両のパフォーマンス維持、熱管理、効率性の持続などについて研究を進めることにしている。また、車両のコールドスタート(冷間始動)、連続する上り坂、極低速走行や空荷状態の無負荷運転など、実際の商用トラックではよくある状況についても評価する予定だ。  SwRIはこうした試験やパフォーマンス改善のためにエンジン本体を新たに開発したり、ハードウェアを大幅に変更する必要はないと考えており、パワートレーンシステム開発部門のエドワード・M・スミスIII氏は次のように話している。  「このコンソーシアムはエンジン開発を目的としたものではなく、車両全体を対象としたものになります。(H2-ICEで試作した)既存の車両を活用することで水素エンジンの運用に特有の長所と短所を特定し、ソリューションを設計する予定です。  既に水素エンジントラックの調整・改善が可能な点をいくつか見つけています。例えば、トルク応答を改善する戦略や、排出量をさらに削減するための急速ウォームアップモードの導入などを検討しています。  コンソーシアムのメンバーの知識を結集することで開発を前進させ、技術的なハードルを克服し、2050年までにネットゼロを実現する道を切り開いていきます」。

ディーゼル車と同等のパフォーマンス!? 米国の「水素エンジン」トラックは実用性を高める新たなフェーズに!(ベストカーWeb) - Yahoo!ニュース

 

ディーゼル車と同等のパフォーマンス!? 米国の「水素エンジン」トラックは実用性を高める新

 米国の非営利・独立研究機関、SwRIは大型トラック用に「水素燃焼エンジン」の実用化を目指すコンソーシアムの第2フェーズを立ち上げたことを発表した。エンジンメーカーなどがメンバ

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Robert Bosch(以下、ボッシュ)は、世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ(HANNOVER MESSE) 2025」において、水素製造のためのプロトン交換膜(PEM)電解槽スタック「Hybrion」および、Hybrionを搭載したモジュラーコンテナソリューションを初公開。水素製造の心臓部である電解装置に本格参入する姿勢を示した。 Hybrionでは100層を超える電解セルを積層している[クリックで拡大]  エネルギー源としての水素は、特に再生可能エネルギーから製造される場合に、さまざまな分野での脱炭素化のために期待されていて、電解分野は2030年までに世界で100~170ギガワット(GW)の生産能力が見込まれるという。こうした背景からボッシュは、戦略的成長分野と設定。2030年までに水素分野の売上高が数十億ユーロ規模に達すると予想している。

トラック用の燃料電池技術から生まれたHybrion

 ボッシュが開発したHybrionは100層を超える電解セルを積層したもので、出力1.25メガワット(MW)で、水と電気から1時間当たり最大23kgの水素が生成可能。これは燃料電池駆動の40トントラックであれば250~300km走行するのに十分な量だ。製造は当初、ドイツ・バイエルン州のバンベルク工場で行う予定で、既に量産準備は整っているという。  同社のセールス/エネルギー市場 事業開発担当シニアバイスプレジデントであるMatthias Ziebell(マティアス・ツィーベル)氏は「Hybrionは100個以上のスタックを積み重ねた高密度/高精度のセル技術によって実現しているが、この専門知識は主にトラック用の燃料電池から来ている。そしてそれはバンベルク工場でも量産されているもので、多くのノウハウがある。また、当社は部品の潜在的な欠陥や汚染を検出するAIカメラシステムも導入しているが、これらの専門知識も全てボッシュの自動車産業での経験から生まれたものだ」と説明。「これは数十年にわたりバンベルクの自動車産業で培ってきたボッシュのノウハウが、新技術のために転換されつつあるという好例だ」と強調していた。  会場では今回、このHybrion PEM電解槽スタックを2基搭載した、2.5MWのモジュラーコンテナソリューションも公開。ボッシュのパートナーでコンテナ型電解システムの開発/製造/販売を手掛けるドイツのFESTが提供するものだ。なお、このコンテナソリューションは、2025年中にボッシュのバンベルク工場で水素サイクルの一部として稼働する予定で、ボッシュは製造した水素を、同じくバンベルクで製造される燃料電池スタックの耐久試験などに使用する予定だという。  Hybrionは効率の面でも利点があるといい、ツィーベル氏は「ボッシュでは効率が特に高いことからプロトン交換膜技術を選択しており、70%以上になるだろう」と説明。またFESTのモジュールソリューションについては、排熱の再利用によって原理的には75~80%を達成可能だとしている。  Hybrionは柔軟にスケーリングが可能であり、ボッシュは1MWから始まるモジュール式プラントからギガワット級の大規模産業プラントまで幅広い展開も狙う方針だ。2025年には欧州の複数のパートナーと共同でプロジェクトを進める計画で、正式な販売開始前の時点で既に約100MWの受注も獲得。例えばNeuman & EsserはHybrion16基を、20MWの電解槽に統合するという。なお、電解槽で使用する水は一定以上の高品質である必要があるが、ボッシュは塩水を純水にできる水処理システムなども提供していることから柔軟な対応が可能としていた。


「自動車産業のノウハウが生きた」ボッシュが水素製造で全力(MONOist) - Yahoo!ニュース

 

「自動車産業のノウハウが生きた」ボッシュが水素製造で全力(MONOist) - Yahoo!ニュース

 Robert Bosch(以下、ボッシュ)は、世界最大級の産業見本市「ハノーバーメッセ(HANNOVER MESSE) 2025」において、水素製造のためのプロトン交換膜(PEM)電解槽スタック「

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交汇点讯 “应对高比例波动性新能源并网新挑战与新机遇,作为新型电力装备链主企业,大全集团选择的方向是绿电制氢,依托AEM电解水技术实现绿电制氢。”728日,大全集团执行总裁葛飞接受记者采访时表示,2022年大全集团与中国科学技术大学达成战略合作,计划5年投资5000万元,研究碱性膜、催化剂、膜电极等核心材料、部件及AEM电解槽。20236月,大全集团成立大全中科氢能公司。

当天上午,在2024第二届镇江金山英才周开幕式上,葛飞作为江苏省AEM碱性膜电解水制氢技术人才攻关联合体总指挥代表,与技术总师代表、中国科学技术大学葛晓琳教授共同上台,接受江苏省关键核心技术人才攻关联合体授牌。

AEM电解水制氢涉及专业面宽、技术复杂,仅由大全与中科大进行技术攻关和产业化,面临不少困难。我们牵头成立人才攻关联合体,希望能聚集各方力量,发挥各自优势,协同攻关,解决绿电制氢‘卡脖子’关键技术,为全面实现AEM电解槽国产化、大规模、低成本、离网绿电制氢打下坚实的技术、产业、人才基础,加快推进我国氢能产业发展,助力实现‘双碳’目标。”葛飞说,在联合体内部,中科大主攻碱性膜、催化剂等核心材料,南工大负责膜材料的评估及仿真研究,大全氢能负责材料、部件和电解槽的生产、测试,大全研究院负责智能化系统集成,中德智能研究院负责电解槽设计,江苏综合能源、南瑞负责AEM电解水试点。

大全集团与很多高校以及研究院所进行合作,主要是解决某项产品或某项关键指标的技术攻关,主题明确,范围较窄,很少涉及产品的生产、推广、降本等产业化过程。葛飞说,和一般的校企、院企合作相比,人才攻关联合体具备三大优点:聚集了化学材料、热力学仿真、电气设计、结构设计、信息技术、传感器技术、工艺设计、规模化生产管理技术、项目试点应用技术等多个专业的人才联合体合作,实现“卡哪、攻哪;卡谁、谁参与”的攻关目标,使产品和技术得到全面发展,不留短板;整合了产业链上下游资源,将产品和技术从成本、研发、生产、试点和推广全方位推进,有助于研究成果顺利落地和产业化推广;推动产业链、人才链、创新链、资本链加速融合,助推产业和人才的融合,提升产业发展高度。

截至目前,大全集团已陆续投资4000余万元。葛飞介绍,该集团计划到2027年,还将投资3亿元—5亿元,进行AEM电解水大规模产业化建设。

大全集团

 

大全集团

首页> 新闻中心> 集团新闻 汇客厅|大全集团执行总裁葛飞:成立人才攻关联合体,在绿电制氢产业化上寻求突破 发布时间:2024-07-29 来源:交汇点新闻 点击次数:0 作者:钱飞、郑舒 打印 交汇

www.daqo.com

 

2025년 독일 하노버 산업박람회가 독일 현지 시간으로 3월 30일 성대하게 개막했다. "지속 가능한 산업 발전 강화"라는 주제로 열린 이 전시회는 인공 지능 및 에너지 전환과 같은 주제에 초점을 맞추었으며 약 60개 국가 및 지역에서 3,800개 이상의 전시업체를 유치했습니다. Daqo Group은 이중 전시 구역의 홀 11 부스 B21 (지능형 전송 및 배전) 및 홀 13 부스 E15 / 1 (수소 에너지 기술)에서 다양한 지능형 송전 및 배전 및 수소 에너지 혁신 제품을 그랜드 데뷔하여 디지털화 및 저탄소화 분야에서 Daqo Group의 획기적인 성과를 충분히 보여주고 최첨단 기술과 인터랙티브 경험으로 전시회의 초점이되었습니다.

제11홀 메인 전시구역 B21 부스에서 Daqo Group은 지능형 저전압 부품, 변압기 및 박스형 변전소와 같은 핵심 제품을 무안경 3D 및 멀티미디어 상호 작용과 같은 혁신적인 형태로 생생하게 선보이며 전력 시스템의 효율성과 지능성의 기술적 축적을 강조했습니다. 그 중 차세대 에너지 저장 시스템 솔루션이 핫스팟이 되었으며 높은 안전성과 유연한 적응력은 재생 에너지 소비의 효율성을 크게 향상시키고 글로벌 에너지 구조의 변화를 도울 수 있습니다.

제13홀 수소에너지 주제전시장 E15/1 부스에서는 다코그룹이 자체 개발한 알카라인막(AEM) 전해조, 막전극, 전기촉매 등 핵심기술을 해외 최초로 전시하며 소재부터 시스템까지 전 체인에 걸친 R&D 역량을 과시했다. 이러한 제품은 수소 생산 효율성, 비용 관리 및 수명 주기에서 상당한 이점을 가지고 있으며, 산업 탈탄소화를 위한 실현 가능한 경로를 제공하고, 많은 국제 에너지 회사 및 연구 기관을 심층적인 교류를 위해 유치합니다.

이번 전시회에서 Daqo Group의 전시업체 그룹은 스마트 그리드, 탄소 제로 공장 및 수소 에너지 응용 분야와 같은 주제에 중점을 두고 유럽, 아시아 및 미주 지역의 고객 및 파트너와 여러 기술 토론을 개최하고 여러 협력 의도에 도달했습니다. Daqo Group의 CEO인 Ge Fei는 "하노버 산업박람회는 Daqo Group이 세계와 대화할 수 있는 창구를 제공합니다. 앞으로도 Daqo Group은 계속해서 혁신을 주도하고 글로벌 파트너와 협력하여 산업 디지털화 및 녹색화의 심층적인 통합과 조정된 개발을 촉진할 것입니다. ”

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グリーン水素エネルギーの社会実装の実現にむけて

住友ベークライト株式会社は、再生可能なエネルギーを活用したグリーン水素エネルギーの社会実装の実現にむけて水電解用イオン交換膜の研究開発を進めてきました。これまでにPFASフリーのイオン交換膜の試作に成功し、水電解装置メーカーでの評価が進んでいます。この度、水素製造装置用アニオン交換膜 (AEM)※1の量産体制の確立と新規顧客開拓を集中的に進めるために、『水素製造機能膜量産準備プロジェクトチーム』を発足しましたのでお知らせします。

※1 水素製造装置用アニオン交換膜(AEM:Anion Exchange Membrane)とは、主に水電解装置や燃料電池で使用される膜の一種で、アニオン(負に帯電したイオン)を選択的に透過させる特性を持つ材料です。この膜は、アルカリ性の環境下で動作し、電気化学的反応を効率的に進行させるために重要な役割を果たします。
背景
昨今、世界各国でカーボンニュートラルの実現に向けた動きが加速する中、水素エネルギーの活用に関する期待が急速に高まっています。しかしながら、水素エネルギーの社会実装を実現するためには、いくつかの課題とそれを解決するための技術開発が必要とされています。
現在、水素は、主に産業用途(化学プロセスや石油精製など)向けの「グレー水素」(化石燃料由来の水素)が大半を占めていますが、その製造プロセスで大量の二酸化炭素(CO2)が排出されるため、高い環境負荷が問題となっています。このため、カーボンニュートラルを実現するためには、グレー水素から低炭素水素(グリーン水素など)への転換が求められており、各国政府や企業の投資が活発に進められています。(各水電解装置の特長については※2「水電解装置の比較」参照)

水素製造装置の課題
水素製造装置において、エネルギーとなる水の電気分解にはさまざまな方法がありますが、これまでアルカリ型やプロトン交換膜(PEM)型が先行していました。新たな技術として、低コストで高い発生効率を持つアニオン交換膜(AEM)を用いた水電解装置が注目されており、当社ではこのAEMの量産化に向けたプロジェクトチームを新たに立ち上げました。


グリーン水素製造のプロセス

水素製造装置用アニオン交換膜(AEM)について
今回、量産化を進める水素製造装置用アニオン交換膜(AEM)は、イオン伝導性や安定性・耐久性が高く、PFASフリーに対応しています。これは、当社グループのPromerus, LLC(アメリカ/オハイオ州)が開発した独自素材のポリノルボルネン(PNB)を用いており、住友ベークライトが長年培ってきたプロセス技術を生かして、今後、量産化する画期的な材料です。





設計自由度の高いポリノルボルネン [ NB系材料 (独自素材) ]
- 本製品は、設計自由度が高いポリノルボルネンを膜材に使用しており、イオン導電性が高く、PFASフリーの材料となっています。

- ポリノルボルネンの特徴機械特性や熱特性、密着性等、用途に応じた機能を盛り込むことができる設計自由度の高さ多様な機能性官能基Rの導入によりイオン導電性の高さを実現


PNB系材料への機能付与により、AEM電解質膜に適した材料を設計


ポリノルボネン(PNB)の代表構造


様々な機能を付与できる設計自由度の高さ

当社技術の優位性







プロジェクトチーム発足後の計画について
現在、顧客でのラボ評価は良好な結果を得られており、順調に評価が進んでいます。
今後2027年度までに生産条件の確立、2030年度までの量産化を見込んでいます。そして、将来は売上収益1,000億円/年の事業を目指しています。
※2 水電解装置の比較
- アルカリ(AWE)型AWE型水電解装置は、商業用途で長い歴史があり、成熟した技術です。アルカリ溶液(通常は水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウム)を電解質として使用し、高い耐久性と信頼性を備えています。安価な電極材料を使用できることが利点ですが、装置が比較的大きくなる傾向があり、家庭用や小規模な分散型の水素製造装置には適さないことがあります。
- プロトン交換膜(PEM)型PEM型は、電解質としてプロトン交換膜を使用する方式で、近年広く普及しています。高効率でコンパクトな設計が可能であり、再生可能エネルギーとの統合にも適しています。高効率かつ高純度の水素を生成可能ですが、動作環境が酸性のため、貴金属(例えば白金やイリジウム)を電極に使用する必要があり、コストが高くなります。
- アニオン交換膜(AEM)型AEM型は、アルカリ性環境下で動作し、電解質としてアニオン交換膜を使用する新しい方式です。低コストで貴金属を必要としない可能性があるため、注目されています。ただし、技術的に発展途上であり、現在は商業規模での利用は限定的です。貴金属を使用せず、安価な電極材料が使用可能でアルカリ型とPEM型の利点を組み合わせたような特性を持つ、研究開発が進み、将来の低コスト化が期待されています。




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持続可能な社会に向けて水電解の低コスト化に期待

立命館大学総合科学技術研究機構(滋賀県草津市)の金子健太郎教授(半導体応用研究センター〈RISA〉センター長、立命館先進研究アカデミー〈RARA〉フェロー)、同大学大学院理工学研究科の荒木努教授、同研究科博士前期課程2回生の服部太政さんらの研究グループは、岩崎電気株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:伊藤義剛)、アイテック株式会社(福井県鯖江市、代表取締役社長:黒田優)と共同で、安価な半導体成膜方法であるミストCVD法※1を用いて、水電解セパレータ※2に有効な低抵抗かつ高耐食性を有する金属酸化物膜(酸化スズ〈SnO2〉、酸化インジウム〈In2O₃〉)の作製に成功し、水電解で使用されるセパレータに対し、ミストCVDで成膜した金属酸化膜が有用性のあることを世界で初めて示しました。
本研究成果は、2024年9月の第85回応用物理学会秋季学術講演会、2024年10月の第43回電子材料シンポジウム(EMS)、2024年12月には材料研究に関する世界有数の国際科学会議2024 MRS Fall Meeting & Exhibit(米国ボストン)などにて報告いたしました。
また、論文情報の内容は、2023年11月に行われた第3回半導体エレクトロニクス部門委員会第2回研究会にて、学生優秀講演賞を受賞しました。
研究の背景
2050年のカーボンニュートラル実現と水素社会に向けて、日本政府は2023年6月に水素を主なエネルギー源とする国家戦略「水素基本戦略」の改訂や、2024年5月に水素の社会実装を強力に推進していくための法律「水素社会推進法」の成立など実現に向けた政策や目標を掲げています。
水素は直接的に電力分野での貢献だけでなく、太陽光発電などの再生可能エネルギーの余剰電力を水素に変換して貯蔵・利用することで、再生可能エネルギーのゼロエミッション電源として活用することができます。
そして岩崎電気株式会社では、再生可能エネルギーを利用した地域自立分散型エネルギーシステムや、直流機器デバイス(太陽電池、蓄電池、水電解、燃料電池、照明など)を直流でつなぐ直流給電システムなど、地域エネルギーの効率的利用に向けた開発に取り組んでいます。
またアイテック株式会社では、新しい水素社会実現に向けて水電解用金属セパレータのミストCVD法による高耐食性膜の開発に取り組んでいます。


図1. 給電システムの例



水を電気分解して水素を生成する水電解装置(図2)は、再生可能エネルギーのゼロエミッション電源と組合せ、これからの持続可能な社会実現に向けて活用が期待されています。
その中でも固体高分子(PEM)型水電解※3は、高いエネルギー効率や水素生成速度が速いこと、再生可能エネルギーのような変動電圧への対応が可能であること、取り出せる水素ガスの純度が高いこと、高電流密度での運転が可能で小型化できる、などの特長があり注目されています。



図2. 水電解セルの模式図


固体高分子(PEM)型水電解は、燃料電池(0.7V)以上に高い電位(>2V vs. 水素電極:RHE)にさらされることなどでの酸性環境下の電気化学反応となるため、水電解で使用する水電解セパレータは高性能な耐腐食性と導電性が求められ、現在はチタン(Ti)セパレータ上にプラチナ(Pt)をコーティングする手法がとられていますが、高コストの貴金属類を使用するため、作製コストが課題となっていました。

そこで本共同研究グループは、この酸性環境下で安定して水の電気分解を低コストで実現するための研究開発として、これまで研究を行っていた低コスト成膜法であるミストCVD法を用いて、燃料電池セパレータへのSnO2やIn2O₃のコーティング技術※論文情報を水電解用セパレータなどへの技術応用の可能性を示すために実験を試みました。
研究成果
本研究では、ミストCVD法を用いてSnO2とIn2O₃をTi基板にそれぞれ成膜しました。
評価方法としては、固体高分子(PEM)型水電解の酸性環境を再現する硫酸水溶液中で電極性能の検証を行いました。
接触抵抗は四端子法を用いて試料の垂直方向成分の抵抗値を測定し、耐食試験は内部環境を模した硫酸水溶液(H2SO₄, pH3)中で定電位分極試験を行いました。
また電位は2.0V (vs. RHE)、試験時間は72時間としました。

実験結果として、Ti基板上に成膜した低抵抗SnO2とITO(Snを添加したIn2O₃)※4は図3に示すように7.6mΩcm²、6.4mΩcm²をそれぞれ達成いたしました。
これは、金やプラチナをコーティングした際の接触抵抗値(1 - 5mΩcm²)に匹敵する値であり、セパレータの低コスト化、ひいては、水電解の低コスト化への有用性を示すことができました。
また、図4に示すように、水電解の動作環境を模した硫酸水溶中に72時間2.0V(vs. RHE)定電位分極した後のTi基板、Ti基板上に作製したSnO2(SnO2 on Ti)に対し、試験前後における接触抵抗値を測定したところ、SnO2 on Tiでは、試験後の接触抵抗値が急激に上昇することがないことが確認されました。


図3. Ti基板にミストCVD法で成膜した酸化物の接触抵抗値


図4. Ti基板上にミストCVD法で成膜した酸化物の分極試験前後の接触抵抗値



表1. 分極試験後のICP-AESによる溶出金属の定量分析結果


次に、定電位分極試験においても表1に示すように誘導結合プラズマ発光分光(ICP-AES)分析の結果、溶液中にSnやTi成分が溶出することなく良好な耐食性を示すことが確認されました。
以上の結果より、ミストCVD法による金属酸化膜が水電解セパレータ応用に十分な特性を得ることができました。
今後の展開
今回開発したミストCVD法を用いたSnO2、In2O₃の金属酸化膜は水電解での構成部品材料の低抵抗化と高耐食性を示せたことから、ミストCVDによるコーティング技術は、希少金属や貴金属類を使用せずに低コストで高効率な水の電気分解によるグリーン水素製造が可能となり、再生可能エネルギーを電源とした水電解技術の普及に大きく貢献するものと期待されます。
また本研究成果は特許出願中であり、今後は今回の成果を基に更なる特性改善に取り組み、より安価で高品質な水電解の実現に向けて研究開発を進めてまいります。
論文情報
論文名:燃料電池セパレータに被覆する導電性・耐食性ITO薄膜の作製
著者:Taisei HATTORI, Takashi TANAKA, Eiji KIKUCHI, Tomoki OTSUKA, Tsutomu ARAKI, and Kentaro KANEKO
発表雑誌:材料 (Journal of Society of Materials Science, Japan)
掲載日:2024年4月15日
DOI:https://doi.org/10.2472/jsms.73.356
URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsms/73/4/73_356/_article/-char/ja
用語説明
※1 ミストCVD法:
化学気相成長(Chemical Vapor Deposition, CVD)法の一種であり、酸化物半導体の合成などに用いられている薄膜成長手法。
成膜材料は水や有機溶媒に原料を溶かす方法のため成膜プロセスでのドーピングや混晶の作製が簡便であり、また常圧成膜が可能のため真空装置を必要としないので装置が簡便で安価である特長がある。

※2 セパレータ:
燃料となる水素ガスや酸素ガスを送り込む、生成された水を排出する流路を形成する板状の部品。
導電性と耐食性が求められる。

※3 固体高分子(PEM)型水電解:
固体高分子(PEM)型水電解は、固体高分子膜(PEM)を用いて水を電気分解する水素製造方法。
PEMはPolymer Electrolyte Membraneの略。
水電解プロセスでは、電解装置が電気と水を気体の水素と酸素に変換します。
固体高分子膜(PEM)は水素イオン(プロトン)を輸送する能力を持ち、電気分解による水素と酸素の分離や電極の電気的絶縁を確保する。
PEMはProton Exchange Membrane(プロトン交換膜)とも呼ばれる。

※4 ITO(Snを添加した酸化インジウム:In2O₃):
導電性が高いワイドバンドギャップ半導体として、ディスプレイ用途の透明導電膜として有名な金属酸化物である。
燃料電池セパレータに求められる導電性と耐腐食性を兼ね備える材料としても有用である事が論文情報の論文により示された。
関連ニュースリリース
当リリース「ミストCVD法による新しいグリーン水素生成技術の実証成功~持続可能な社会に向けて水電解の低コスト化に期待~」は立命館大学、アイテック株式会社からも本日ニュースリリースしています。
参考
立命館大学 総合科学技術研究機構 金子健太郎教授
立命館大学半導体応用研究センター長、立命館先進研究アカデミー(RARA)フェロー。
2014年京都大学 工学研究科 助教、2018年同講師を経て、2022年7月より現職。
酸化物を用いたさまざまな機能性材料の開拓・合成を専門とし、水素生成、燃料電池、メタマテリアル、真空紫外発光固体素子、パワー半導体などへの応用研究で各企業と共同研究を行っている。
アイテック株式会社
眼鏡フレーム、スポーツ用品、環境分野製品、その他多様な工業製品などに対する金属めっき、装飾用・機能性各種めっき及びその他特殊表面処理加工などの表面処理事業と、眼鏡フレームの企画・販売、ダイヤモンドワイヤの製造・販売を手掛ける。
https://eyetec.co.jp/
岩崎電気株式会社
LEDランプ、ハロゲン電球、紫外線殺菌ランプなどの光源と、道路用照明、屋外施設用照明、屋内施設用照明などの照明機器。
光・環境機器として紫外線殺菌、赤外線加熱、電子線照射、促進耐候性試験装置などの製造販売。

 

ミストCVD法による新しいグリーン水素生成技術の実証成功 - PR TIMES|RBB TODAY

 

ミストCVD法による新しいグリーン水素生成技術の実証成功 - PR TIMES|RBB TODAY

持続可能な社会に向けて水電解の低コスト化に期待立命館大学総合科学技術研究機構(滋賀県草津市)の金子健太郎教授(半導体応用研究センター〈RISA〉センター長、立命館先進研究アカ…

www.rbbtoday.com

 

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